【大地飼い 自然卵】

 200羽以下という、ごく少数羽のみ育ています。
 少数羽だからこそ、こだわり抜いて自信を持ってお届けできる卵があります。

 「鶏の本来持っている生命力を引き出すこと」
 それが仕事です。

 畑の野菜・米ぬか・飼料米を食べて育ち、その糞は畑の肥やしとなります。
 寺町畑が持続可能な百姓であるために、大きな役割を持っています。




◆「ゴトウもみじ」という品種◆


 できるだけ自然に近い環境で育てるためには、採算重視の鶏ではなく、生命力の強い鶏が適しています。


 寺町畑の鶏は「ゴトウもみじ」。
 日本の採卵鶏の中でほんの数%、数少ない純国産種です。

 産卵数は少ないですが、体格が大きく、うちのように厳しい環境でも元気に育ってくれます。

 その卵は味も良く、「究極の卵」として漫画『美味しんぼ』に登場したことでも有名です。



◆「土」の上で生きるということ◆
 
 鶏を見ていると、土をクチバシで突いては、小石を食べたり虫を食べたりしています。
 鶏の消化能力は弱く、小石を腹の中に溜め、消化の手伝いをしてもらう必要があるのです。

 また、土に寝転がり、体中に土を浴びます。
 「砂浴び」といって、体をきれいにしているのです。

 本来、鶏は、「土」とは切り離せない関係にあるのです。


 しかし、ほとんどの養鶏場では、効率良く飼育するために、金網のカゴを何段も立体的に配置するため、土に接することはできません。
 また、一口に「平飼い」と言っても、鶏糞処理の効率化などのため、日本の平飼い養鶏場の多くは、床はコンクリートや金網なのが現状。
 寺町畑では、平飼いで飼育し、土の上で自由に歩き回り、できるだけストレスなく元気に生きられるようにしています。

 また、鶏の糞は鶏自身によって土とかき混ぜられ、発酵し、畑の肥やしとして使うことができます。



◆新鮮な空気のために◆

 鶏には、新鮮な空気も大切です。

 鳥インフルエンザや獣の侵入の予防のために、屋根も囲いも無しとはいきませんが、全面の壁を金網にし、常に新鮮な空気の中で過ごせるようにしています。

 最近の養鶏場は、病原菌から隔離するために、窓すらもない完全な隔離棟で飼育する流れになってきています。
 平飼い養鶏場でも、日本では1羽当たりの飼育面積の規定がないため、実際はギュウギュウ詰めのところも。。。
 寺町畑では、1坪当たり最大6羽までとしています。

 さまざまな病原菌と接触しても健康でいられるように、鶏自身の生命力を維持することが大切だと考えています。




◆輸入トウモロコシではなく、地元の米で◆
 「卵」の味・見た目に大きく影響するのが、「何を食べているか」ということ。

 普通は、輸入トウモロコシを使います。
 安くて、たくさんあり、黄身の色も良くなります。

 しかしそこには、農薬や労働環境・輸送にかかる環境の負担など、さまざまな問題があります。

 寺町畑では、エサの配合の約半分を占めるトウモロコシを、地元産の飼料米に切り替えました。

 すべて無農薬の自家栽培米とはいきませんが、顔の見える関係の中で選ぶことができる意味は大きいと考えています。
 また、耕作放棄地が増え続ける日本で、飼料米の取り組みを少しでも応援したいという思いもあります。



◆生きたエサ◆

 寺町畑では、発酵飼料も与えています。

   野鳥は、土を啄みながら、ごく自然にさまざまな菌や微生物を摂取しています。
 寺町畑では、できるだけその環境に近づけるため、裏山の腐葉土にいる微生物を、米ぬかと水で発酵させて与えています。
 いくら配合にこだわっても、生きているエサを与える方法は数少ないのです。

 他には、大豆の皮・牡蠣の殻・魚の粉末・海藻なども与えています。

◆レモン色の黄身◆

 コメを食べることで、黄身は「レモン色」になります。

 普通の黄身が「黄色い」のは、トウモロコシのカロテノイド色素が移行したためで、ほとんどの養鶏場は、さらにパプリカなどを混ぜて色を好きなように調整しています。

 日本では近年、黄身の色が濃いものがとにかく人気ですが、じつは栄養価や味にはほとんど違いがありません。

 寺町畑では、黄身の色をよくするために何かを混ぜることはしておりません。



◆畑から野菜をもらい、肥やしを返す◆

 鶏は、出荷に至らなかった野菜や、畑の雑草をたくさん食べて育ちます。

 ビタミン、ミネラルなどの微量要素だけでなく、繊維をとることができ、血液を中和し健康にするなどさまざまな効果があります。

 手間のかかる作業なので一般的な養鶏場では与えられませんが、自然界では当たり前に行われていること。

 配合したエサよりも雑草を喜んで食べる鶏の姿が、それを証明してくれます。



◆抗生剤・薬剤は一切投与していません◆
 一般的な養鶏場では、健康を維持するために抗生剤や薬剤が多用されます。
 ワクチンも、飲水・注射・点鼻・点眼・噴霧など様々な方法で、年に何度も投与されます。

 ただし、それらの成分の一部は卵へも移ることが心配。

 寺町畑では、薬を使わなくても良いように、とにかく健康に育てることが基本です。
 また、飼育密度が低く広々しているため、もし病気にかかっても他の鶏へ感染することが少ないのです。
 ※ただし、孵卵場(雛を孵してヒヨコを譲ってもらうところ)に無理は言えないため、雛の時点で摂取が決められているワクチンのみ投与されて、うちへやってきます。



◆「物価の優等生」の代償◆

 タマゴは、日本では「物価の優等生」と呼ばれ、ここ数十年も低価格を維持し続けています。

 その裏では、合理化の追求によってさまざまな努力が続けられています。
 しかしそれによって、失われてきているものも多いのが現実です。

 「卵を食べる」ということは、「命をいただく」ことでもあります。

近代養鶏のあり方が世界的に見直されており、EUではすでに従来のケージ養鶏は禁止され、アメリカでも規制する州が増えてきています。
 日本ではまだまだ進んでいませんが、それは養鶏産業だけの問題ではなく、「卵は安くて当たり前」という社会の意識が少しずつ変わっていくことが大切だと感じます。

 寺町畑では、同じような低価格では販売できませんが、こだわりや思いを少しでも感じていただければ幸いです。




◆卵は消毒しません◆

 ふつうの養鶏場では、殻の汚れを洗い流すために卵を次亜塩素酸ナトリウム溶液などの消毒層へ入れたり、高圧洗浄機や温水で洗い流したります。

 卵は呼吸しています。

 殻の表面には、クチクラ層という特殊な膜があり雑菌の侵入を防いでいるのですが、洗うことで大切なクチクラ層が失われてしまいます。

 一つ一つを手に取り、汚れのある物のみ手洗いしています。
 人間の目で厳しくチェックしておりますが、多少の汚れはご容赦ください。



◆保存方法・賞味期限◆
 
 卵は温度変化に弱いので、集卵後すぐに冷蔵保存しております。
 そのため、ご家庭でも冷蔵保存をお願いいたします。

 賞味期限は時期によって変わりますが、生食で2週間以内とし、それ以後はしっかりと加熱してお使いください

 また、ヒビや割れがある場合は、劣化が進みますのですぐにお使いください。

 なお、ゆで卵にする場合、新鮮な卵は白身の食感が悪く殻も向きにくいので、1週間ほど寝かせてからお使いいただくのがオススメです。

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